行け! せんべろ探検隊。

千円でべろべろに酔える店を彷徨う、せんべろ探検隊ストーリーです。探検隊だから、時には、危険なまんべろも。いざ、せんべろ劇場へ! まぐまぐで、メールマガジンを発行してます。ほぼ週末に人気記事を発送してます。

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千人の月見の宴

千人の月見の宴

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「千人で飲もう」と、始まった『千人の月見の宴』プロジェクトが無事終わりました。当日、1100人ご来場いただき、本当に、千人で宴会です。
 能楽師・辰巳満次郎による『薪能』と、ジプシー・スィング・ジャズ『山本佳史トリオ』も、素晴らしかったです。

 みなさん、ありがとう!! 来年もやります。
 今夜は、枚方公園たくちゃんを貸し切って、打ち上げです。

 もちろん、せんべろ探検も続けます!!




せんべろ探検隊員エマが受けつけ。

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薪能は川風で、大きく揺れていました。
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舞台の様子です。
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ジャズ、山本佳史トリオ。
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会場はこんな感じです。桟敷席で宴会です。
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ご来場、ありがとうございました。

<大阪せんべろ隊長 紙本櫻士@コピーライター>

祇園四条『すいしん』(京都)京都の月。もうすぐ、満月だ。

京都の夜のこと。IMG_3234

 雨が降っていた。
 僕は、みーやんと『すいしん』で待ち合わせていた。『千人の月見の宴』の打ち合わせである。みーやんから少し遅れる。と、メールが入り、僕はひとり飲んでいた。
 客は、僕のほか誰もいない。静かな夜だった。

 そう云えば、幕末の『池田屋』で、会合に遅れた長州の桂小五郎が命拾いをしたんだな。と、ふと思った。みーやんみたいに・・・
 『池田屋』は、ここから歩いてすぐのところだ。
 しばらく飲んでいると、新撰組のダンダラ模様を着た男たちが入って来た。京都によくいるコスプレイヤーだろう。大学生くらいだろうか?
「酒!」と、がっしりとした背の低い男が叫んだ。
 雰囲気もでている。薄汚れたダンダラ模様の着物に、二本差し。お揃いのように、隊士たちは草履を履いていた。
 僕は、みーやんにメールを送ろうとしたけど、圏外になっていた。あんなに降っていた雨もやみ、秋だというのに夏に戻ったような蒸し暑さだ。

「祇園の井筒屋に集まるらしい」
「祇園かいな、生意気なやつらや。俺らを『みぼろ』て、いうてるらしいで。ぼろぼろ貧乏や」
「寄り合いは、今夜なんは、確かなんか」
「そうやけん」
「かたっぱしから、探索するしかねぇな」
 新撰組の男たちの会話が後ろから聞こえていた。どうやら、これから『池田屋』を襲撃するようだった。
「平助は、どこなんだ」
「近藤さんと一緒だよ」
「腹ごしらえが先や」
 密かに探索しているには声の大きすぎだろう。でも、これくらい大声じゃないと、パフォーマンスにはならないだろう。浪士たちのコスプレもいるのだろうか?
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「池田屋や」と、突然、入り口からパフォーマンスの仲間が駆け込んできた。
 大汗をかいて、はぁはぁと息が荒かった。
「吉田と宮部は?」
「知らんて! 早うこんかい」と、男が云うと新撰組の一団は、店から慌ただしく出て行った。勘定も払わずに・・・。
 ことによると、店のパフォーマンスなのかもしれない。
 
 また、雨が降り出した。
 携帯にみーやんからのメールが着信した。と、同時にみーやんが店に入ってきた。
「いましがた、コスプレがおらへんかった?」と、僕はみーやんの顔を見るなり尋ねた。
「芸子はんなら、いましたけどね」
 番傘をさした、いい女だったらしい。思わずついて行こうかと思ったくらい。
「また、雨が降ってきたなぁ」
 開け放った扉から、雨の匂いが侵入してくる。さっきとは違う涼しい秋の風だ。
「ずっと、降ってましたよ。俺は、日曜日の『千人の月見の宴』が心配や」
 そう云うと、みーやんは生ビールを頼んだ。
「天気どう?」と、僕が訊くと、
「晴れるみたいです」と、みーやんが答えた。
「新撰組がいたんだ」
 僕は、みーやんにさっきいた男たちのことを話した。
 みーやんはビールを半分ほど飲み干し、しばらく黙っていた。
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「それ、幽霊ちゃいますか?」
 僕は、コスプレーヤーたちと思いたい。幻のような新撰組だったけど。
「京都はオバケだらけやから、それ幽霊ですわ。雨の夜の怪談話は、祇園ではよう聞きます」
 みーやんがだし巻きタマゴを注文した。それと、イカの焚いたん。
「ええ、経験ですやん。新撰組やし」
 みーやんは、そう云いビールも続けてお代わりした。
 幽霊が出たと云っても、さほど驚かないみーやんに驚く。
「産経新聞と朝日新聞と読売新聞が、『千人の月見の宴』を取材してくれました」
と、みーやんが嬉しそうに云った。
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 何人来るのだろうか?
 不安だった。多くても、少なくても・・・。
「薪能の演目『融(とおる)』も、光源氏の幽霊が出てくる話だ」と、僕が云った。
「河川敷で『融』やったら、光源氏の幽霊も来るんちゃいますか? きっと、新撰組の幽霊も応援してくれますよ」と、みーやんが云った。
 そうは思えないけど・・・。
 日曜日は晴れそうである。ああ、晴れたらいいなぁ。
<記事 大阪せんべろ隊長 紙本櫻士@コピーライター>
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酒房 すいしん
住所 京都府京都市中京区河原町通四条上ル一筋目東入ル米屋町384
電話 075ー221ー1135
交通 阪急河原町駅より徒歩3分
営業 17時から24時
定休日 無休
千円ちょっとでした。
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「ええ体してるやん。せんべろ隊に入らへんか?」
年齢・経験不問。お酒が飲めなくても安心して活動できます。
【全国で活躍するせんべろ隊員たち】
大阪せんべろ隊長 紙本櫻士@コピーライター
      隊員 サナエ@元女優 みーやん@ギタリスト エマ@野菜ソムリエ c@ab
         かおりん@シャンボール ハラタク@じもてぃ ホソカネーゼ@らふぃね
東京せんべろ隊長 にしやん@上々颱風
      隊員 ひろみ@デザイナー
下町せんべろ隊長 ジュンイチ@八木商店
      隊員 アラピー@キャンプ命
掛川せんべろ隊長 川人拓也@伝える人
会津せんべろ隊長 吉川@ジュニエコ100開催地だ!
浦和せんべろ隊長 かおりん@もつ命
      隊員 サヨコ@ピアノ命 まゆゆ@ピンク命 弓子@キャベツ千切り
全米せんべろ隊長 としゆき@カマス・ワシントン
盛岡せんべろ隊長 アキ@盛岡美人
土佐せんべろ隊長 エツコ@パラダイス

※行け! って感じのせんべろモデルはmaiちゃんです。感謝!!!
撮影 田原慎一

枚方楠葉『赤ひげ』(大阪)沖縄料理で打ち合わせ。

千人で飲める?IMG_2619

 千人でお月見をしよう。
 と、与太話をしてから半年たった。あっという間に、月日は流れ、11日後の27日(日)に『千人の月見の宴』である。

 今夜は、赤ひげで打ち合わせ。もちろん、せんべろ探検をかねて、だ。
 僕たちはビールで乾杯後、島らっきょう、ラフテー、もずくの天ぷらを注文した。赤ひげは、沖縄料理の店なんだ。
「早すぎや」と、みーやんがジョッキを片手に云った。
「早い」と、僕が云った。
「見合い」と、サナエが云った。
「なんで、見合いやねん」と、みーやんが云った。
「月見終わったら、見合いを5件入れてんねん」
「見合いのプロやん」と、みーやんが云った。
「10月に結婚するって宣言してただろ」と、僕が云った。
「10月は、無理やろう」と、みーやんが云った。
「千人集まるかなぁ」と、僕が云った。
「あー焦る」と、さなえが云った。
「月見に焦ってるのか、見合いに焦ってるのか、分からん」と、僕が云った
「あたしも、もう、分からんくなってる。むちゃくちゃでございまする」
「エンタツアチャコ。どんだけ古いねん」
 みーやんはそう云うと、ビールを飲み干しお代わりをした。チーズの天ぷらも。
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 ここまで来たら、千人で飲むぞ! と、
 僕たちは、チラシをつくり、ポスターをつくり、ホームページをつくり、宣伝の毎日である。月曜日は、三人で地元のラジオ局『FMひらかた』にも出演してきた。
 んだけど、僕はいつもの馬鹿話をしてきたように思う。
「行け! せんべろ探検隊ってのをやってまして」と、マイクに向かって僕が云うと、
「それはなんですか?」と、DJの永井ひろ子さんが訊いた。
 1時間の生放送中である。
「千円でべろべろに酔えるというのを、せんべろって云いまして。中島らもさんの造語らしいです。で、僕たちも大阪せんべろ探検隊というのをつくりまして、いろんな店をべろべろと探検してます」
「ああ、ありますねぇ。オモロイじゃないですか」
 番組デレクターが早速インターネットで『行け! せんべろ探検隊。』のサイトを探し出して、モニターに映していた。
「千人で飲みたい、というせんべろ探検隊の馬鹿話から『千人の月見の宴』が、始まったんです」
「東京とか、四万十とかの居酒屋もありますね」と、ディレクターが云った。
「遠くまで、飲みに行かれるんですか?」と、DJが訊いた。
「東京せんべろ探検隊長とか四万十せんべろ探検隊長とかがいて、取材してくれるんです。で、僕が、半分フィクションでお話を書いてます」
「FMひらかたのサイトでも、紹介しますわ。オモロイ」と、ディレクターが云った。ことによると彼は、飲み歩くのが好きなのかもしれない。
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「いま、『LAST TANGO』というバンドが、アルゼンチンでレコーディングしてまして、彼らにアルゼンチンのせんべろ屋を取材してくれって頼んでます。携帯のメールでアルゼンチンとつながってる。すごい世の中だ」
「外国にも探検隊がいるんですか?」と、DJが訊いた。
「カマス・ワシントンとか」
千人の月見の宴に来てくださいね」と、サナエが云った。
 おっと、それを宣伝に来ているのだった。サナエ偉い! 僕は、どうも役に立たないのである。話しがそれてばかりである。
辰巳満次郎さんが舞う薪能やります」と、みーやんが云った。
「協賛桟敷席も、用意してます」と、サナエが云った。
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 ラフテーが来た。箸で軟らかい肉を割って、カラシにつけていただく。ビールがすすむくんだ。旨い。
「明後日は、最後の打ち合わせやで」と、みーやんが云った。
「なんか、穴だらけな気がすんねん」と、サナエが云った。
 絶対に何かが抜けていると、僕も思う。でも、やるしかない。
「後、11日かぁ」と、サナエが云った。
「11日もある、やで」と、みーやんが云った。
 さて『千人の月見の宴』まで、後、11日。みんな、がんばっていきまっしょい。しょい。
<記事 大阪せんべろ隊長 紙本櫻士@コピーライター>
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赤ひげ
住所 大阪府枚方市町楠葉1ー3ー5
電話 072ー850ー3881
交通 京阪本線樟葉駅から徒歩5分
営業 17時から翌2時
   17時から24時(日曜)
定休日 無休
ひとり千円ちょっとでした。
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「ええ体してるやん。せんべろ隊に入らへんか?」
年齢・経験不問。お酒が飲めなくても安心して活動できます。
【全国で活躍するせんべろ隊員たち】
大阪せんべろ隊長 紙本櫻士@コピーライター
      隊員 サナエ@元女優 みーやん@ギタリスト エマ@野菜ソムリエ c@ab
         かおりん@シャンボール ハラタク@じもてぃ ホソカネーゼ@らふぃね
東京せんべろ隊長 にしやん@上々颱風
      隊員 ひろみ@デザイナー
下町せんべろ隊長 ジュンイチ@八木商店
      隊員 アラピー@キャンプ命
掛川せんべろ隊長 川人拓也@伝える人
会津せんべろ隊長 吉川@ジュニエコ100開催地だ!
浦和せんべろ隊長 かおりん@もつ命
      隊員 サヨコ@ピアノ命 まゆゆ@ピンク命 弓子@キャベツ千切り
全米せんべろ隊長 としゆき@カマス・ワシントン
盛岡せんべろ隊長 アキ@盛岡美人
土佐せんべろ隊長 エツコ@パラダイス

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撮影 田原慎一

枚方『粋』(大阪)千人の月見の宴、打ち合わせはせんべろ屋で。

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 『千人の月見の宴』の開催が迫っていた。
 5月頃にせんべろ探検隊でほら話をした時は、ずっと、ずっと、ずっと、先だと思っていたのにもう9月だ。毎日、打ち合わせに次ぐ。今夜も打ち合わせ、ということで、立ち飲み屋『粋』で、いっぱい。

 僕が粋の扉を開けると、みーやんとサナエがカウンターでビールを飲んでいた。
「婚活で忙しいのに、月見で大変や」と、サナエが僕の顔を見るなり云った。
 まぁまぁ、と僕もビールを頼む。
「月見やるんですか?」と、マスターが訊いた。
「淀川河川公園の枚方地区で千人でやります」と、みーやんが云った。
「たぶん、千人」と、サナエが云うとビールを飲んだ。
「婚活で忙しいのに、事務局やらされてるねん」と、サナエがぼやいた。
 まぁまぁ、と僕はビールを飲む。
「『波の数だけ抱きしめて』って、映画があるんだ」と、僕が云った。
「また、その話かよ」と、サナエが云った。
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 1991年に公開された邦画である。
 舞台は、1982年の湘南にあるミニFM局だ。中山美穂、織田裕二、松下由樹、別所哲也などが出演している。
 5月のある週末に、茅ヶ崎の海岸にオープンカーのビートルでドライブデートに来た若い広告マンの吉岡(別所)が、あることがきっかけで出会ったミニFM曲のDJ真理子(ミポリン)に一目惚れをする。
 真理子は、湘南中の海岸でFM曲が聞こえる計画を吉岡に話す。
「雨の日は雨の曲を、晴れた日は晴れの曲を流したいの」
「協力するから仲間に入れてよ」と、吉岡が頼み込む。
 それから吉岡は真理子の気を引くために、真理子のいるビーチに通うようになる。

 面白くないのは、小杉(織田)だ。
 実は、真理子と7年来思いを寄せ合っている幼なじみである。
 吉岡の登場で、小杉は焦るけど「好き」との一言が云えない。代わりに、FMの中継局づくりにエネルギーを傾ける。
「方向が間違ってるんじゃないの」と、高橋(松下由樹)に云われる始末である。

 ある時、吉岡は会社の上司から、森戸にオープンする専売公社のアンテナ・ショップで行うイベント企画を言い渡される。そこで吉岡は、湘南をくまなくカバーするFM放送局を定案する。
 企画は通り、吉岡の会社から援助を受けることに。次第に、真理子たちのFM曲は、134号線を森戸に向けて伸びていく。クライマックスは、イベント当日である。
 なんと、前日の嵐で、中継局のひとつが壊れて・・・。
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「で、月見の宴のどこに織田裕二がいるんだよ」と、サナエが云った。
「ミポリンもいないね」と、みーやんが余計なことを云った。
「僕が云いたいのは、映画の中でやっているようなことを、僕たちがやっているってことだよ。織田裕二は、スッと現れて、サナエと付き合うようになる」
「映画は、観るもんだ」と、元女優のサナエが云った。
「揚げたチーズください」と、みーやんが云う。
「みんなで伝説を作ろう!!」と、僕が云った。おー!! である。
「分かった、分かったよ。で、せんべろ屋は誰がやるねん」と、サナエが云った。

 まだ、店長が決まっていなかった。
「こころ当たりを探すよ」と、みーやんが云った。すでに酔ってせんべろになってる、大丈夫なのか? みーやん。えーっと、僕たちもね。
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 本日、産経新聞の朝刊で『千人の月見の宴』が紹介されました。ありがたいことです。伝説を作ろう! を合い言葉に頑張ってます。みんな来てね。
<記事 大阪せんべろ隊長 紙本櫻士@コピーライター>
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立喰酒場 粋(いき)
住所 大阪府枚方市川原町2ー20
電話 072ー391ー0668
交通 京阪本線枚方市駅より徒歩3分
営業 17時から23時
定休日 日曜日
せんべろ屋です。
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「ええ体してるやん。せんべろ隊に入らへんか?」
年齢・経験不問。お酒が飲めなくても安心して活動できます。

大阪せんべろ隊長 紙本櫻士@コピーライター
      隊員 サナエ@婚活中 みーやん@ギタリスト エマ@野菜ソムリエ c@ab
         かおりん@シャンボール ハラタク@じもてぃ ホソカネーゼ@らふぃね
東京せんべろ隊長 にしやん@上々颱風
      隊員 ひろみ@デザイナー
下町せんべろ隊長 ジュンイチ@八木商店
      隊員 アラピー@キャンプ命
掛川せんべろ隊長 川人拓也@伝える人
会津せんべろ隊長 吉川@ジュニエコ100開催地だ!
浦和せんべろ隊長 かおりん@もつ命
      隊員 サヨコ@ピアノ命 まゆゆ@ピンク命 弓子@キャベツ千切り
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盛岡せんべろ隊長 アキ@盛岡美人
土佐せんべろ隊長 エツコ@パラダイス

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撮影 田原慎一

天満橋『鶏魚Kitchenのぶ』(大阪)ノコギリザメあります。

雨宿り。IMG_2586

 雷が鳴った。
 夜空が光る。
 大粒の雨がボタっと左腕に当たるのを合図に、ボタボタと雨が降ってきた。
 思わず鞄を頭に乗せる。
 僕とみーやんとサナエは足早に、雨宿りができそうな店を探した。せんべろ屋ならなお、いいけど・・・。

「その先に、店がありそう」と、サナエが云った。
 ぼんやりと居酒屋らしき看板が光っていた。
 『鶏魚キッチン』とある。
 店頭に、
 ”この子います。ノコギリザメ”という、張り紙がしてあった。
 光る空と、雨にせかされ、
 是非もなく、僕たちは店に吸い込まれる。
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 案内されたのは、2階の窓際である。
 眼下ではクルマが行き来していた。天満橋の交差点だろうか? 雨が、激しく窓を叩いている。外は嵐だ。

「サメある?」と僕は若い男の店員に尋ねた。
「ノコギリザメですね」
「珍しいね」とみーやんが云った。
「さっぱりして美味しい刺し身です」と、店員が云った。
 じゃぁ、それを。と、麦ロック2杯と、ビールを頼む。ビールはみーやんである。
「生國神社の薪能は、迫力あったね」
 そう云うと、サナエはパソコンを鞄から出し、テーブルの上でパタッと開いた。
 来月27日に開く『千人の月見の宴』の案内文を作らなければならないからだ。なにしろ、来月に迫っている。せんべろ中でも作業作業である。
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 ビールと麦ロックが来た。
 サナエは、早速、麦ロック片手にパソコンをパタパタと叩く。
 キーボードを叩きながら、
「お能の席って、こんな風になってたんやなぁ」と、サナエが云った。
 僕も、薪能をやることになって初めて知った。
 正面がいい席なのだけど、
 僕たちの薪能では、正面左にある脇正面が、いい。薪能を観てると、月が正面から上がる席である。月見の宴だからね。

 子どもの頃、月見の日にお団子をお供えしていたのを覚えている。
「お団子食べていい?」と、母に妹が云った。
「うさぎさんが先だから、明日、みんなで食べましょう」と、母が云う。
 次の日、団子がなくなっていた。
「お団子がない」と、残念そうに妹が云った。
「うさぎさんが、食べてしまったんだねぇ」と、母が行った。
 もちろん、父と母が夜に食べたのである。
 妹は、とても不満そうだけど、それはそれで納得したようだった。うさぎさんが食べたのなら仕方が無いのだ。

 子どもは、8歳くらいまで、虚構と現実が混じった世界で生きていると、何かの本で読んだことがある。8歳までは、サンタクロースもいるし、お化けも、月のウサギもいる。ドラゴンボールの亀仙人だって、殺せんせーだっている。彼らにとっては、みな現実なのだ。
 ところが、8歳を越えると、そんなものは作り話だと気づき始める。
 大人になるのって、ちょっと寂しい。と、僕は思っている。サンタはいるかもしれないのにね。
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「ノコギリザメを触ってみてください」と、店員が云った。
 刺し身の皿に、サメの皮をつけてくれていた。食べるのではなくて、触って貰うためらしい。
 ざらざらしていた。ワサビが摺れそう。
「鮫肌です」と、店員が云った。
「これって、食べられます?」と、サナエが訊いた。
「揚げたら、食べられるかもしれません。やってみますか?」
「いえ、大丈夫です」と、みーやんが云った。
 揚げて貰うべきだったか、と断って少し後悔したけど。旨そうではないし、食べられるのだったら、最初から調理されていると思う。
 ノコギリザメの刺し身は、鯛のようなさっぱりした味がした。
 麦ロックを飲んで、さらに食べてみる。旨い。
 つい、シュウマイも追加した。
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 終電が近づいていた。サナエは、終バスで帰るらしい。
「せんべろ屋も出さないとね」と、ビールを飲んでサナエは云うと、
 パソコンを閉じた。一区切りついたらしい。
 月見の宴まで、後、一ヶ月しかなかった。焦っても仕方ないけど。

 店をでると、雲の切れ間から星が見えていた。
 夜の雲が、ゆっくり移動している。
 雷様は、もう、どこかへ行ったようだ。鶏魚キッチンには、また、ゆっくりと来よう。幻のような雨宿りの夜だった。

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<記事 大阪せんべろ隊長 紙本櫻士@コピーライター>
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鶏魚Kitchenのぶ 天満橋店
住所 大阪府大阪市中央区大手前1ー6ー3
電話 050ー5789ー1761
交通 京阪本線天満橋駅より徒歩1分
   地下鉄谷町線天満橋駅より徒歩1分
営業 11時30分から14時 17時30分から24時15分(月から金)
   1730分から23時30分(土・祝日)
定休日 日曜日
ひとり二千円いかないくらいでした。
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「ええ体してるやん。せんべろ隊に入らへんか?」
年齢・経験不問。お酒が飲めなくても安心して活動できます。
日本全国で巡礼する隊員たち。

大阪せんべろ隊長 紙本櫻士@コピーライター
      隊員 サナエ@婚活中 みーやん@ギタリスト エマ@野菜ソムリエ c@ab
         かおりん@シャンボール ハラタク@じもてぃ ホソカネーゼ@らふぃね
東京せんべろ隊長 にしやん@上々颱風
      隊員 ひろみ@デザイナー
下町せんべろ隊長 ジュンイチ@八木商店
掛川せんべろ隊長 川人拓也@伝える人
会津せんべろ隊長 吉川@ジュニエコ100開催地だ!
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      隊員 サヨコ@ピアノ命 まゆゆ@ピンク命
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盛岡せんべろ隊長 アキ@盛岡美人
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撮影 田原慎一

谷町9丁目『得一』(大阪)大阪薪能の後の立ち飲み。

薪能の取材に行ってきた。IMG_2551

 僕たち大阪せんべろ隊は『千人の月見の宴』を9月27日(日)に、やるわけだけど、実は、薪能を観たことがなかった。
 それはまずいだろう、とみーやんとサナエと僕とで、薪能の取材である。
 取材先は、生國神社(いくたまさん)境内で開かれる『大阪薪能』だ。

 僕たちの薪能に出演予定の、重要無形文化財総合指定能楽師・辰巳満次郎さんも『吉野静』の演目に名前が出ているしね。
 昨日の夕時のことである。
 僕たちが着くと、もう神社の境内は人で溢れていた。僕とみーやんは、かがり火の大きさとか、舞台の配置とかをメジャーで計った。かがり火と観客との距離が、よく分からなかったからだ。
 なんだか怪しい二人組である。
 一通り学習すると、僕たちはお抹茶をいただいた。
 野点は、僕たちもやりたい。
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 蝉が鳴いていた。遠雷が微かに聞こえる。雨が降るのだろうか・・・。
 日暮れと共に、かがり火に『火入れ式』があり、笛の音が響き渡ると、鼓の音と地謡が絡み合い、面をつけた能楽師が登場し、
 一挙に、緊張感が走ると、境内の蝉が鳴きやんだ。
 かがり火が揺れ、暗闇の中、能楽師が舞う。
 まことに素晴らしい体験である。子どもたちにも見せてあげたいな。
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 能が終わり、生國神社を後にすると、せんべろ探検である。
  どこかにいいせんべろ屋はないかえ、と僕たちは谷町9丁目を探検に向かった。行け! せんべろ探検隊。である。
「あの細い道に入ると、せんべろ屋がありそう」
 みーやんの勘を信じ、僕たちはせんべろ屋の匂いがする方向へ歩いて行った。
「ラブホテルばっかりやね」と、サナエが云った。
 みーやんの勘は、ラブホテル街を見つける勘だったらしい。
 僕たちはラブホテル街に迷い込んでいた。ホテルを探しているカップルが、数組、暗い道を歩いていた。なんだか気まずい。そう思っているのは、僕だけかもしれないけど・・・。
「なんで神社の近くにラブホテルがならんでるんやろう」と、みーやんが云った。
「勉強部屋ってホテルが気になるな」と、僕が云った。
 ラブホテルって独特のネーミングが多い。『野猿』『もっこりひょうたん島』『ぼくんち』などなど。見ていると、なかなか面白いのだ。
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 ラブホテル街を抜け大通りにでると、遠くに提灯の明かりが見えた。
 立ち飲み『得一』である。すわ、せんべろ屋だと、僕たちは店に吸い込まれていった。喉もカラカラである。
 店内は、サラリーマンたちでいっぱいだった。
 早速、生ビール3つを注文する。せせりとチーズ揚げも。
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「今日の薪能は、フルオーケストラやったな。あれくらいしたない?」と、みーやんが云った。
「そりゃそーだけど、いったいお金がいくらかかるん?」と、サナエが心配そうに云った。
「生國神社は、59回もやってるんや。あれはプロの興業やで」と、みーやんが云った。
「僕たちは、初回トライアルじゃなかったっけ?」と、僕が云った。
「もやは、トライアルって感じやないね」と、サナエが云った。

 『千人の月見の宴』が一人歩きを始めているように思えた。何か違うチカラで、僕たちは動かされている。そんな気がしていた。
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 ビールが来た。まず、乾杯である。
 僕たちの乾杯を見て、
「樽酒もあるで」と、店主が云った。
 目の前に、どーんと樽がある。ビールの次は、樽酒にしよう。
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「辰巳満次郎さんは、オーラがあったね」と、僕が云った。
「目ヂカラがすごいよ」と、サナエが云うと、
「俺もそー思った」と、ミーヤンが云った。
 その満次郎さんが、いろいろと協力してくださると云う。ありがたいことである。
 僕はビールを飲み干すと、樽酒を注文した。
 コップにナミナミ注いでくれ、受け皿を満たす。表面張力いっぱいの酒をすすると、樽のいい香が口に広がった。
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 さて、いよいよ来月『千人の月見の宴』である。いま、僕たちは、いっぱいいっぱいだ。それでもお盆の間は、少しだけほっとできるのであった。

 えーっと、みんなの協力があると嬉しいです。本当に。
 ああ、大阪せんべろ探検隊どこへ行く!!

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<記事 大阪せんべろ探検隊長 紙本櫻士@コピーライター>
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徳一 谷九店
住所 大阪府大阪市天王寺区生玉町1ー30 生玉ビル1F
電話 06ー6771ー0228
交通 谷町九丁目駅から徒歩1分ちょい
営業 15時から23時
定休日 日曜日
ひとり千円くらいでした。
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「ええ体してるやん。せんべろ隊に入らへんか?」
年齢・経験不問。お酒が飲めなくても安心して活動できます。
日本全国で巡礼する隊員たち。

大阪せんべろ隊長 紙本櫻士@コピーライター
      隊員 サナエ@婚活中 みーやん@ギタリスト エマ@野菜ソムリエ c@ab
         かおりん@シャンボール ハラタク@じもてぃ ホソカネーゼ@らふぃね
東京せんべろ隊長 にしやん@上々颱風
      隊員 ひろみ@デザイナー
下町せんべろ隊長 ジュンイチ@八木商店
掛川せんべろ隊長 川人拓也@伝える人
会津せんべろ隊長 吉川@ジュニエコ100開催地だ!
浦和せんべろ隊長 かおりん@もつ命
      隊員 サヨコ@ピアノ命 まゆゆ@ピンク命
全米せんべろ隊長 としゆき@カマス・ワシントン
盛岡せんべろ隊長 アキ@盛岡美人
※行け! って感じのせんべろモデルはmaiちゃんです。感謝!!!
撮影 田原慎一

枚方『桜すし』(大阪)立ち食い寿司で、いっぱい。

千人の月見の宴が迫ってきた。IMG_2425


千人で月見の宴をやろう」
 大阪せんべろ隊員が、口を滑らせた与太話が進んでいた。
 中秋の名月の日、9月27日(日)に、淀川河川公園枚方地区で開催される、僕たちのお月見イベントである。日暮れと共に、薪能とジャズをやる。やるったら、やる。
 5月くらいにそんな話しをしていたんだけど、もう、8月になってしまった。
 早すぎである。

 サクッと寿司でもつまんで打ち合わせよう、と立ち食いの『桜すし』に、みーやんとやってきた。気になっていた店である。
 なにしろ立ち食い寿司だし。
 江戸時代、寿司は屋台で立ち食いするファーストフードであった。さっと店に入って、食べたいネタを見繕い、小腹を満たすと出て行く。
 椅子に座って、ゆっくり食べるようになったのは、最近である。北大路魯山人が「戦後、寿司が立ち食いから椅子にかけて食べるようになった」などと、書き残した記録もある。
 中には、お酒を出した立ち食い寿司もあったのでは? と想像する。
 どうだろうか?
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 『桜すし』に着くと、差しつ差されつ瓶ビールだ。と、僕たちは瓶ビールを頼んだ。寿司は、安くて旨いところを盛り合わせで。それはそれとして、桜ずしじゃなく、桜すしなんだね。
 まずは、乾杯。暑い夏は、ビールが旨いのだ。

「千人の月見の宴で、せんべろ屋やりたいですね」と、みーやんが云った。
 千円でべろべろに酔える模擬店である。
 そんな暇あるのか? 当日は、いろいろと忙しいハズである。無形文化財の能楽師・辰巳満次郎の『薪能』は、ぜひぜひ観たいし・・・。
「僕たちは、できないよ」と、僕が云った。
「誰かやってくれないかなぁ」
 誰なんだ。みーやん。
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 にぎり寿司が来た。
 旨い。回転寿司とは、ひと味違うのではなかろうか。とか、思う。
 巻物はどうだろう? と僕は、新香巻を追加した。
「乾き物屋は簡単そうだよ」と、僕が云った。
「乾き物は、宴会に必要ですからね」と、みーやんが云った。
「みんな、家から弁当とお菓子を持ってくるかもよ」
「芝生に敷くシートは売れそうですね」
「協賛席は、豪華にしよう」と、僕が云った。
 そうしよう。
 調べてみると、能を観る席は『正面』『脇正面』『中正面』があるようだった。
 脇正面とは、能楽師が登場する橋がかりの横である。舞台に向かって左側になる。舞台を真横から観ることになるけど、橋がかりの演技を間近に観ることができる。それになんと云っても、真正面から月が上がるのである。
 今回は、月見の宴だから、ここが一番の席だろう。

 正面は正面。
 中正面は、正面と脇正面の間にある席だ。舞台を立体的に観ることができるけど、かがり火と柱が邪魔にある。見えないところは、想像する。能を観る通が選ぶ席らしい。月もよく見えそうだ。ここはオススメである。
「カップル席も作りましょう」と、みーやんが云った。
「おネェちゃんを連れてきて、自慢になる席?」
「まぁ、そういう使い方をするひともいるでしょうけど」
 カップル席はいい案である。文化的な能鑑賞が、下心を隠してくれるかもしれないし。
「基本、無料の宴だから、協賛席ばかりにならないように」と、僕が云った。
「ふらりと来て、無料で観る席をいっぱい空けておきましょう」と、みーやんが云った。
「WEBで英語のページを作れば、外国人が来てくれそうだね」と、僕が云った。
 ああ、また、口が滑ってしまった。口に出すとやらなければならないのである。
 言霊は怖いのだ。

 新香巻が来た。一口食べビールを飲み干すと、みーやんがすっと注いでくれる。差しつ差されつ、いいものである。
 月に向かって正面の席(脇正面)を、月を真正面に見ることができるから、正月桟敷(しょうげつ・さじき)。
 舞台正面を、月が頭上に上がっていくから、天月桟敷(てんげつ・さじき)。
 カップル席を、相月桟敷(あいつき・さじき)と、呼ぶことに決定した。
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 せんべろ屋での与太話が、実現していくのが楽しい。
 とはいえ、これからが大変である。『千人の月見の宴』を手伝ってくれる人がいると、嬉しい(本当に)。来てくれる人も、ね。
 ああ、八月が過ぎていく。大阪せんべろ探検隊、どこへ行く!!
<記事 大阪せんべろ隊長 紙本櫻士@コピーライター>
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桜すし
住所 大阪府枚方市牧野阪2ー5ー5
電話 072ー809ー0101
交通 京阪本線牧野駅から徒歩役1分(バスロータリー内)
営業 11時30分から23時
定休日 水曜日
ひとり千円くらいでした。サクッとせんべろ。
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「ええ体してるやん。せんべろ隊に入らへんか?」
年齢・経験不問。お酒が飲めなくても安心して活動できます。
日本全国で巡礼する隊員たち。

大阪せんべろ隊長 紙本櫻士@コピーライター
      隊員 サナエ@婚活中 みーやん@ギタリスト エマ@野菜ソムリエ c@ab
         かおりん@シャンボール ハラタク@じもてぃ ホソカネーゼ@らふぃね
東京せんべろ隊長 にしやん@上々颱風
      隊員 ひろみ@デザイナー
下町せんべろ隊長 ジュンイチ@八木商店
掛川せんべろ隊長 川人拓也@伝える人
会津せんべろ隊長 吉川@ジュニエコ100開催地だ!
浦和せんべろ隊長 かおりん@もつ命
      隊員 サヨコ@ピアノ命 まゆゆ@ピンク命
全米せんべろ隊長 としゆき@カマス・ワシントン
盛岡せんべろ隊長 アキ@盛岡美人
※行け! って感じのせんべろモデルはmaiちゃんです。感謝!!!
撮影 田原慎一
 

天王寺『袋屋(ふくろや)』(大阪)ある能楽師。

違いが分かる男。IMG_2247

 天王寺は、すっかり変わってしまった。
 なにしろ僕は、1970年代までの天王寺しかしらないのだ。映画『ALWAYS三丁目の夕日』に出てくる上野駅は、僕の中では天王寺駅である。
 初めて上野駅に行ったときも、まるで天王寺駅だと思ったくらい。
 この二つの駅は、似ている。うり二つである。

 あべのハルカスの横を通る歩道から階段を降りると、市電が走っていた。
「あの頃の天王寺の空は、市電の電線で四角く区切られていたんだ」と、僕は佐々木に云った。
「ああ、分かる。交差する場所やな。京都の空も電線だらけやったで」
 佐々木は、アロハにビーサンで歩いていた。だいたい、どこに行くにも佐々木はこのスタイルだった。
 天王寺の市電は、すっきりとしたデザインに変わっていて、かつてのイメージとは違っている。街も人も。
 しばらく歩いていると、創業三十五年という串揚げ屋の看板が目についた。
 『袋屋』である。
 1980年創業かぁ。80年代などは、つい、最近である。いつの間にか僕たちは、ずいぶん遠くへ来てしまったようだった。
「ストップというまで、串を出します」と、袋屋のカウンターに座ると店員が云った。単品でも頼めるらしい。
 僕は麦ロックを注文した。佐々木は生ビールだ。
 で、とりあえず乾杯である。
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「薪能やるんやって」と、佐々木が云った。
 中秋の名月の日に、僕たちがやる『千人の月見の宴』のことである。
 やるよ。と、麦ロックを飲んで僕が云った。
「戦国武将みたいで、ええなぁ」
「観世栄夫さんって、能楽師知ってる?」と、僕が訊いた。
「違いの分かる男やろ。遠藤周作とか北杜夫とかと、ネスカフェのCMに出てたのを覚えてるで。ずいぶん前に、亡くなりはった」
 野菜スティックが来た。麦ロックを飲み、ニンジンを囓ると、独特の苦みが口に広がった。
「取材で、一度、会ったことあるんだ。江戸っ子な感じで面白い人だったよ。僕がインタビューした時、僕は椅子に腰掛けていて、観世さんは木の床に正座して話すんだ。それで僕も、床で正座しようとすると『どうぞ、椅子におかけください。私は、正座が楽なのです』って、云うんだ。これには困ったね」
「上から話すことになるもんなぁ。そりゃ困る」
 佐々木は、ビールを旨そうに飲んで云った。暑い夏の日のビールは旨いのだ。
 揚げたてのアスパラを食べてみた。仄かに夏の香がした。
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「川についてのインタビューだったんだ。能と川の話しになって、僕が『能楽師や歌舞伎役者が、河原で興業して河原者と呼ばれた時代がありますね』と訊いたら『確かに、かつて能楽師は河原者と呼ばれた時代がありました。能は川と縁が深いのです』と、観世さんが答えてくれた。後で、録音を聞いたら、ずいぶん、失礼な質問をしてるんでヒヤヒヤしたのを覚えてるよ」
「遠慮してたら、ええ話しは聞けへんで」
「でさ、僕の名刺を三角に折りながら、観世さんが話すんだ。たぶん、観世さんは名刺交換する習慣がないんだと思う。サラリーマンは、絶対しないよね。相手の名刺を折りながら話すのって。観世さんは、生真面目でどこか子どもっぽい。つい名刺を折るなんて、なんて格好いいんだ! ってね。カタギにゃ、できないよ」
「そりゃ格好ええな。俺もそんなジイさんになりたいで」
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 佐々木ならなれそうだ。ほぼ、そんな人間じゃないか。と、僕は思っている。
 そう云えば『千人の月見の宴』も、河原で能だった。
 僕は、川とか能に縁があるのかもしれない。

 観世栄夫さんが床に正座しながら、名刺を折っている姿を、僕はありありと思い出していた。うまく云えないけど、格好いいのだ。
<記事 大阪せんべろ隊長 紙本櫻士@コピーライター>
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袋屋(ふくろや)
住所 大阪府大阪市阿倍野区阿倍野筋1−3−16
電話 06−6623ー2571(お問い合わせ)
交通 JR天王寺駅より徒歩3分
   地下鉄御堂筋線天王寺駅より徒歩3分
営業 17時から22時(月から金)16時から22時(土・日・祝)
定休日 無休
ひとり千円くらいでした。普通に食べたら3千円くらいの店だと思います。
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「ええ体してるやん。せんべろ隊に入らへんか?」
年齢・経験不問。お酒が飲めなくても安心して活動できます。
日本全国で巡礼する隊員たち。

大阪せんべろ隊長 紙本櫻士@コピーライター
      隊員 サナエ@婚活中 みーやん@ギタリスト エマ@野菜ソムリエ c@ab
         かおりん@シャンボール ハラタク@じもてぃ ホソカネーゼ@らふぃね
東京せんべろ隊長 にしやん@上々颱風
      隊員 ひろみ@デザイナー
下町せんべろ隊長 ジュンイチ@八木商店
掛川せんべろ隊長 川人拓也@伝える人
会津せんべろ隊長 吉川@ジュニエコ100開催地だ!
浦和せんべろ隊長 かおりん@もつ命
      隊員 サヨコ@ピアノ命 まゆゆ@ピンク命
全米せんべろ隊長 としゆき@カマス・ワシントン
※行け! って感じのせんべろモデルはmaiちゃんです。感謝!!!
撮影 田原慎一

枚方『Cave(ケーブ)』(大阪)スカイプと怪しい中国の女子大生。

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 みーやんせんべろ隊員が口を滑らせ始まった『千人の月見の宴』が、迫ってきていた(9月27日だ)。
 気がつけば、後、二ヶ月しかないのだ。

 どうしよう、どうしよう
 と、連日打ち合わせて飲んでいるわけだが、今夜のテーマは能舞台についてだ。
 どうやらサナエに何かアイデアがあるらしい。
 なんだろう? と、
 僕たちは、BAR『Cave』に集まることになった。
 カウンターに座り、僕とサナエはソルティードック、みーやんは生ビールを注文した。時間が止まっているみたいに、同じ場所、同じオーダー、同じ顔ぶれである。

「段ボールで能舞台つくったら面白いと思わん?」と、サナエが云った。
「工作か!」と、みーやんが突っ込んだ。
「強化段ボールってのがあんだよ。木と同じ強度で、軽さは三分の一の」
「なんで、突然、段ボール?」と僕が訊くと、
「知り合いの会社が、強化段ボールで災害時用のトイレ造ってるねん」と、サナエが云った。
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「トイレと能舞台は、ちゃうやろ」
 みーやんがビールを一口飲んで云った。僕はナッツを注文する。
 マスターは無言でうなづき、ナッツの皿をコトリっと僕たちの前に置いた。
 ソルティードックを飲むと、塩の味が口に広がった。
「たぶん、能舞台も造れるんちゃかと思って、その会社の社長と話ししてきてん」
「で?」と、僕が云った。
「能舞台の後ろの壁に松があるやろ。あれも金箔貼ってドーンとできるって。社長は、乗り気やで」と、サナエが云った。
 なんだか、嬉しそうである。
「暗い河川敷に、ぼんやりと能舞台が照らし出されてたら、カッコええと思う」と、みーやんが云った。
「スカイプって知ってる?」と、サナエが云った。
 もちろん、知っている。インターネットで会話ができるソフトである。
「スカイプ使って会議せーへん。もう、時間がなくってデートもできへん」と、サナエが云った。
 あれ? デートしてんのか? という疑問はおいといて。
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 スカイプでは、妙な経験があった。
 中国の政治家の経歴を調べていたときのことである。
 僕は、国家主席から、彼はどうやって出世したんだろう? と若いときから辿っていた。国家の指導部や地方長官から、警察官僚とかも・・・。

 突然、スカイプからチャットの申込みが入った。
「こんにちは、私は、中国の女子大生です」
 僕は、いささか躊躇はしたけど、チャットに答えた。
「こんにちは」
「いま、何をしていますか?」と、彼女が訊いた。
「インターネットで調べ物をしていました。あなたは誰ですか?」
「重慶の大学に通っている杏(シン)です。日本に興味があります」
 そんなわきゃないだろ。と、思った。
 僕は、軍服を着た男が、キーボードの前でチャットをしている姿を思い浮かべていた。

 杏とは、今は中国で流行っている音楽のことや、重慶の旨い食べ物、日本の音楽をどう思うかなどなど、を話した。杏は、僕に日本のことを訊いてきた。
 中国の女子大生の生の声は面白かった。女子大生じゃないだろうけど。たぶん。
 それからスカイプをつけると、杏が話しかけて来るようになった。
 それは3ヶ月くらい続き、突然、杏は姿を消した。
 本当の話である。
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 気がつくと、店内は混み合っていた。
 時計を見ると、11時を少し回っていた。
「ダンボールの能舞台って面白いよ。話しを進めよう」と、僕が云った。
「スカイプ会議は?」と、サナエが云った。
「時間ないしね。それも」と、僕が云った。
 みーやんはスカイプをやったことがないらしい。やってみるよ。と、みーやんも賛成する。

 スカイプをつける度に、いまでも杏のことが気になる。けど、まぁ、いっか。
 せんべろ探検隊どこへ行く。
<記事 大阪せんべろ隊長 紙本櫻士@コピーライター>

第一回 千人の月見の宴 薪能とジャズ
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Cave(ケーブ)
住所 大阪府枚方市川原町4−11−11
電話 072−843−3111
交通 京阪本線枚方市駅から徒歩4分くらい
営業 20時から翌5時
定休日 日曜日
ひとり千円ちょっとでした。打ち合わせだし。
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「ええ体してるやん。せんべろ隊に入らへんか?」
年齢・経験不問。お酒が飲めなくても安心して活動できます。
日本全国で巡礼する隊員たち。

大阪せんべろ隊長 紙本櫻士@コピーライター
      隊員 サナエ@婚活中 みーやん@ギタリスト エマ@野菜ソムリエ c@ab
         かおりん@シャンボール ハラタク@じもてぃ ホソカネーゼ@らふぃね
東京せんべろ隊長 にしやん@上々颱風
      隊員 ひろみ@デザイナー
下町せんべろ隊長 ジュンイチ@八木商店
掛川せんべろ隊長 川人拓也@伝える人
会津せんべろ隊長 吉川@ジュニエコ100開催地だ!
浦和せんべろ隊長 かおりん@もつ命
      隊員 サヨコ@ピアノ命 まゆゆ@ピンク命
※行け! って感じのせんべろモデルはmaiちゃんです。感謝!!!
撮影 田原慎一

京橋『vineria gianni(ヴィネリア・ジャンニ)』(大阪)京橋の隠れ家イタリアン。

『千人の月見の宴』と能舞台。IMG_2021

 中秋の名月の日、僕たちせんべろ探検隊は、(なぜか)薪能をやるわけだけど、能舞台についてよく分かっていなかった。そこで、能楽師のオオハシさんに、能舞台についてレクチャーをお願いした。
 オオハシさんは快く引き受けてくれ、早速、お会いすることに。
 JR京橋駅からすぐのイタリアン『ヴェネリア・ジャンニ』で、ワインでも飲みながらである。
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 待ち合わせたのは平日の昼過ぎで、店内は人がまばらだった。
 
せんべろ立ち飲み屋街の京橋だけど、ぽつんと隠れ家のように、ジャンニは佇んでいる。大抵は、静かな店だ。
 僕が来て程なく、オオハシさんが顔をだした。ダークブルーのサマースーツと白いレギュラーシャツを着て、茶色い皮の鞄を手にしていた。
 オオハシさんと会うのは、半年ぶりだった。

 相変わらず能楽師というより、若いビジネスマンといった感じである。
 僕たちは、ウェイターに白ワインのセットを頼んだ。
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「三間四方の正方形をした舞台で、演者が舞います」と、オオハシさんが云った。
「三間というと?」
「5、5メートルです。後ろに『橋がかり』と呼ばれる通路があります。これも重要な空間で、どこに立つかでシテは心のアヤや舞台との関係を演じます」
 ウェイターが、グラスにワインを注いだ。さっそく、一口飲む。
 すっきりとしたワインだった。夏の日の午後は、こんな白がいい。
「ボトルを置いてきますね」と、ウェイターが云った。
 僕が写真を撮っていたからである。心遣いがいい。
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 四角い舞台があればなんとかなる、と思っていた。どうやら、そうではないらしい。オオハシさんに続けてもらう。
「柱が重要なんです」と、オオハシさんが云った。
「僕は、観るのに邪魔だと思ってました」
「面をつけると視野が、極端に狭くなります。柱を目印にして、私たちは舞っているんです」
 オオハシさんは、ワインを飲み干すと、お代わりをした。顔色が少しも変わらない。オオハシさんは、アルコールが強いのかもしれなかった。
「橋がかりの入り口に、幕をお願いできますか?」
 そう云うとオオハシさんは、鞄から舞台の見取り図と、写真を数枚出してテーブルに並べた。五色の幕の写真、橋がかり、舞台、柱。
 大きな鏡の写真もあった。
「この鏡は?」と僕が訊くと、
「鏡の間という、装束を整える場所です。ここに入った時から、能が始まります」
「演目は、月に関係するものがいいと思っています」と、僕が云った。
「面白い演目がございます」と、オオハシさんが云った。
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 京橋のせんべろ街にいることを忘れるような会話である。
 ヴィネリア・ジャンニも隠れ家のようだし。

 もうすぐ、8月だ。今年の夏は、忙しくなりそうだった。
 そして、何かが起こりそうだ・・・。
 せんべろ探検隊どこへ行く。
<記事 大阪せんべろ隊長 紙本櫻士@コピーライター>
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Vineria gianni(ヴィネリア・ジャンニ)
住所 大阪府大阪市都島区東野田町3−4−21
電話 06−6314−6633
交通 JR京橋駅北口を右に出てすぐ
営業 12時から18時(火曜日から金曜日)18時から24時
定休日 月曜日・第三日曜日
ふたりで二千円くらいでした。喫茶店みたいな使い方だからかも。
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「ええ体してるやん。せんべろ隊に入らへんか?」
年齢・経験不問。お酒が飲めなくても安心して活動できます。
日本全国で巡礼する隊員たち。

大阪せんべろ隊長 紙本櫻士@コピーライター
      隊員 サナエ@婚活中 みーやん@ギタリスト エマ@野菜ソムリエ
         かおりん@シャンボール ハラタク@じもてぃ ホソカネーゼ@らふぃね
東京せんべろ隊長 にしやん@上々颱風
      隊員 ひろみ@デザイナー
下町せんべろ隊長 ジュンイチ@八木商店
掛川せんべろ隊長 川人拓也@伝える人
会津せんべろ隊長 吉川@ジュニエコ100開催地だ!
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