行け! せんべろ探検隊。

千円でべろべろに酔える店を彷徨う、せんべろ探検隊ストーリーです。探検隊だから、時には、危険なまんべろも。いざ、せんべろ劇場へ! まぐまぐで、メールマガジンを発行してます。ほぼ週末に人気記事を発送してます。

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京橋

京橋『大起水産』(大阪)給食のくじら。

初めてのマグロ。初めてのくじら。IMG_2694

「くじらがあるんやな」と、佐々木が云った。
「おばけもあるし、くじらの赤身造りもある」と、僕が云った。

 大起水産のカウンターで、佐々木と飲んだ時のことである。たまたまなのか、くじら料理が、いくつもあるようだった。
 とりあえず竜田揚げを注文した。
 そう云えば、小学校の人気メニューにくじらのノルウェー風という料理があった。
「なぜ、ノルウェー風なんだろう」と、僕が云った。
「そいつは俺も疑問に思って調べたことがあるんだ」
 そう云うと、佐々木はビールをひとくち飲んだ。
 後ろにいる二人の老夫婦が、子どもの嫁の話をしている。おばさんが、何かに頭にきているようで、大きな声で旦那にまくしたてている。旦那は、じっとおばさんの話しを聞いていた。
「もともとナッツを使った味つけをノルウェー風って、呼んでたんや。ところが、子どもたちにそのメニューの人気がいまひとつで、ナッツを使わんようになった。なのにノルウェーという言葉だけが残ったらしい。くじら云うたらノルウェーっぽいからやろか」と、佐々木が云った。
IMG_2710
 竜田揚げが来た。
 食べてみると、獣の味がする。でも、どこか獣らしくもないのは、海にいるからだろうか? くじら肉は、不思議な肉だと思う。
「小学校の給食で出た、ゴロゴロしたヤツが食いてぇな」と、佐々木が云った。
「僕は、あのノルウェー風が苦手だったんだ。給食の時、血管が飛び出した鯨肉に当たって、リアルで怖くて」
「ぼっちゃんかいな」
「佐々木は、マグロが苦手やんか」
「子どもの頃、食べたマグロが悪かったんや。ひどい味やった。だから少々旨いマグロに当たっても、最初に食べたまずいマグロを思い出して、あかんのや」
 とか云うので、僕はマグロを注文してみた。大起水産のマグロはどうだろう?

「戸田さん覚えてるか?」と、佐々木が云った。
「小学4年の時の?」
「UFOの写真持ってる、って戸田さんが云うから、おまえと彼女の家に見せてもらいに行ったよな」
「でも、なかった」
「あれ、お前に惚れてたんやで」
 佐々木はビールを飲んで云った。
「彼女とUFO探検隊を作ろうとか云ってたな」と、僕が云った。
 どんな子だったのか、もはや覚えていなかった。
「どっかに転校したよな、彼女」
「桜井さんは覚えてるか?」と、佐々木が云った。
 中学の時、テニス部に入ってたアイドルのように可愛い子だ。佐々木が、可愛い千人にひとりやと、当時云っていたのを覚えている。
「実は、最近見かけたんや。コンビニの前でタバコ吸ってた。すごい太ってたけど、桜井さんやったな」
「そうか」
 僕と佐々木は少しの間、黙って飲んだ。
IMG_2703
 マグロが来た。
「食べてみろよ」と、僕が云うと佐々木がマグロをぱくっと食べた。
「どうだ?」
「どうも」と、佐々木が云った。
「食べられるようになったんや」
「大人やからな」
 そう云うと、佐々木はビールを飲んだ。
 特に、旨いともまずいとも云わない。
「お前も俺も、それなりに変わったんだ」と、佐々木が云った。
 オーケー、僕たちはそれなりに変わった。マグロだって食べられるようになった。

「UFOの戸田さんは、どうしてるんだろう?」と、僕が云った。
「UFO探検隊じゃなくて、今はせんべろ探検隊やってる」と、佐々木が云った。
 そうか、あの頃から探検隊とか云ってたんだ。
 どうも、僕たちは進歩していないらしい。
「UFO探検隊もやるか?」と、佐々木が云って笑った。
<記事 大阪せんべろ隊長 紙本櫻士@コピーライター>
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大起水産
住所 大阪府大阪市豊島区東野田町3−5−21
電話 06ー4801ー3180
交通 JR環状線京橋駅より徒歩3分
営業 11時から22時30分
定休日 1月1日
ひとり千円と少しでした。
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「ええ体してるやん。せんべろ隊に入らへんか?」
年齢・経験不問。お酒が飲めなくても安心して活動できます。
日本全国で巡礼する隊員たち。

大阪せんべろ隊長 紙本櫻士@コピーライター
      隊員 サナエ@婚活中 みーやん@ギタリスト エマ@野菜ソムリエ c@ab
         かおりん@シャンボール ハラタク@じもてぃ ホソカネーゼ@らふぃね
東京せんべろ隊長 にしやん@上々颱風
      隊員 ひろみ@デザイナー
下町せんべろ隊長 ジュンイチ@八木商店
掛川せんべろ隊長 川人拓也@伝える人
会津せんべろ隊長 吉川@ジュニエコ100開催地だ!
浦和せんべろ隊長 かおりん@もつ命
      隊員 サヨコ@ピアノ命 まゆゆ@ピンク命
全米せんべろ隊長 としゆき@カマス・ワシントン
盛岡せんべろ隊長 アキ@盛岡美人
※行け! って感じのせんべろモデルはmaiちゃんです。感謝!!!
撮影 田原慎一

京橋『庄屋はん』(大阪)来た! 全米せんべろ隊長。

アメリカに、せんべろってあるの?IMG_2316

 全米せんべろ隊長が帰ってきた。
 と云っても、アメリカにせんべろ隊はトシひとりしかいないけど。年に数回、小学校や予備校で一緒だった友だちと飲み会をする。今回は、全米せんべろ隊長のトシの帰国に合わせて、京橋でせんべろ探検である。
 最近、上海から戻った吉田と、小学校からの友だちハッサンと、僕の4人の探検だった。

「京橋ってアジアって感じやなぁ。独特や」と、上海帰り吉田が云った。
 グランシャトーの唄が聞こえてきた。

 京橋は ええとこだっせー♪  グランシャトーがおまっせ
 サウナでさっぱりええおとこ  恋の花も咲きまっせ
 グランシャトーはレジャービル グランシャトーへいらっしゃい♪

 奇妙なデザインのグランシャトーの前を通ると、エンドレスで聞こえてくる。気をつけないと、ぐるぐるぐるぐる頭の中で鳴り続ける唄だ。
 妙に、耳に残るのだ。
 明石家さんまが『オレたちひょうきん族』のネタに使って全国区になった。作者は不詳らしいけど。
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「日本料理がいい」
 と云う、トシのリクエストなので『洋食 明けごころ』は、却下(美味しいんだけどね)。その先にある『庄屋はん』はどうか? となり、メニューに寿司があるからそこにしようと、僕たちは『庄屋はん』に入った。

「寿司屋にしますか? それとも居酒屋に」と、おじさんの店員が云った。
 中で店が寿司屋と居酒屋に別れているらしい。せんべろ探検隊的に、居酒屋だろうと、居酒屋へ。まずは、生ビールで乾杯である。
 早速、にぎり寿司と刺し身を頼む。それとだし巻きタマゴと、鉄火巻きも。
 吉田が、海ぶどうを頼んだ。
「なぜ、沖縄料理?」と僕が訊くと、
「好物なんや」と吉田が云った。
 まぁ、ひとそれぞれである。
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「上海は、何年いたん?」と、ハッサンが吉田に訊いた。
「10年くらいやな。しんどかったわ。人脈は広がったけど」と、吉田が云った。
「旨いなぁ、何食ってもウマイ。アメリカの海鮮は大味なんや」と、トシが鉄火巻きを頬張りながら云った。
 庄屋はんは、ごく普通の居酒屋である。それでも、トシはウマイウマイを連発していた。
 トシは、アメリカの前は、香港に7年くらいいた。大学を卒業してから、ずっと海外勤務である。
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「香港は、エアコンがきつかった。真冬でも冷房ガンガンなんや」と、トシが云った。
「香港の冬は、20度以下やろ?」と、ハッサンが云った。
「それがサービスだと思っているみたいなんや。冷房ガンガンが」と、トシが云った。
 真冬に冷房はないだろう。と、僕も思う。
「子どもたちはどうしてる?」と、吉田がトシに尋ねた。
「下の子のハルカは、もうアメリカ人やなぁ」
 トシは寂しそうに呟くと、だし巻きタマゴを箸で割って食べ、ビールを飲んだ。

 ハルカがジュニアハイスクールで、カナカがハイスクールらしい。どちらも女の子だ。
「アメリカは受験がなくてええで」と、トシが云った。
 ハイスクールには、そのまま上がれるという。有名私立は、厳しい受験があるようだけど。
「ワインバーがあったり、ビリヤード台とか卓球台があったり、仕事ができれば何してもいいって、オフィスがアメリカにあるんだ。グーグルとかね。日本にはない文化やと思う」と、トシが云った。
 もはや家に帰らないで、会社で暮らしていいというオフィスだ。食事は無料だし、ご機嫌なバーもある。家より会社の方が快適なのだ。
 それはそれで、どうかと思うけどね。

「アメリカに、せんべろはないの?」と、僕が尋ねた。
「10ドルべろかぁ。どうだろう。俺がアメリカせんべろをレポートするよ」と、トシが云った。
 アメリカ人は、ハシゴをするのだろうか? トシのアメリカせんべろが、楽しみである。
<記事 大阪せんべろ隊長 紙本櫻士@コピーライター>
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庄屋はん 京橋店
住所 大阪府大阪市都島区東野田町3ー10ー19
電話 06ー6353ー8018
交通 JR京橋駅から3分くらい
営業 16時から23時45分(月から金)
   12時から23時45分(土曜日)
   12時から22時45分(日・祝)
定休日 年中無休
ひとり三千円くらいでした。飲み過ぎました。
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「ええ体してるやん。せんべろ隊に入らへんか?」
年齢・経験不問。お酒が飲めなくても安心して活動できます。
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大阪せんべろ隊長 紙本櫻士@コピーライター
      隊員 サナエ@婚活中 みーやん@ギタリスト エマ@野菜ソムリエ c@ab
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東京せんべろ隊長 にしやん@上々颱風
      隊員 ひろみ@デザイナー
下町せんべろ隊長 ジュンイチ@八木商店
掛川せんべろ隊長 川人拓也@伝える人
会津せんべろ隊長 吉川@ジュニエコ100開催地だ!
浦和せんべろ隊長 かおりん@もつ命
      隊員 サヨコ@ピアノ命 まゆゆ@ピンク命
全米せんべろ隊長 としゆき@カマス・ワシントン
※行け! って感じのせんべろモデルはmaiちゃんです。感謝!!!
撮影 田原慎一

京橋『vineria gianni(ヴィネリア・ジャンニ)』(大阪)京橋の隠れ家イタリアン。

『千人の月見の宴』と能舞台。IMG_2021

 中秋の名月の日、僕たちせんべろ探検隊は、(なぜか)薪能をやるわけだけど、能舞台についてよく分かっていなかった。そこで、能楽師のオオハシさんに、能舞台についてレクチャーをお願いした。
 オオハシさんは快く引き受けてくれ、早速、お会いすることに。
 JR京橋駅からすぐのイタリアン『ヴェネリア・ジャンニ』で、ワインでも飲みながらである。
IMG_2025
 待ち合わせたのは平日の昼過ぎで、店内は人がまばらだった。
 
せんべろ立ち飲み屋街の京橋だけど、ぽつんと隠れ家のように、ジャンニは佇んでいる。大抵は、静かな店だ。
 僕が来て程なく、オオハシさんが顔をだした。ダークブルーのサマースーツと白いレギュラーシャツを着て、茶色い皮の鞄を手にしていた。
 オオハシさんと会うのは、半年ぶりだった。

 相変わらず能楽師というより、若いビジネスマンといった感じである。
 僕たちは、ウェイターに白ワインのセットを頼んだ。
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「三間四方の正方形をした舞台で、演者が舞います」と、オオハシさんが云った。
「三間というと?」
「5、5メートルです。後ろに『橋がかり』と呼ばれる通路があります。これも重要な空間で、どこに立つかでシテは心のアヤや舞台との関係を演じます」
 ウェイターが、グラスにワインを注いだ。さっそく、一口飲む。
 すっきりとしたワインだった。夏の日の午後は、こんな白がいい。
「ボトルを置いてきますね」と、ウェイターが云った。
 僕が写真を撮っていたからである。心遣いがいい。
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 四角い舞台があればなんとかなる、と思っていた。どうやら、そうではないらしい。オオハシさんに続けてもらう。
「柱が重要なんです」と、オオハシさんが云った。
「僕は、観るのに邪魔だと思ってました」
「面をつけると視野が、極端に狭くなります。柱を目印にして、私たちは舞っているんです」
 オオハシさんは、ワインを飲み干すと、お代わりをした。顔色が少しも変わらない。オオハシさんは、アルコールが強いのかもしれなかった。
「橋がかりの入り口に、幕をお願いできますか?」
 そう云うとオオハシさんは、鞄から舞台の見取り図と、写真を数枚出してテーブルに並べた。五色の幕の写真、橋がかり、舞台、柱。
 大きな鏡の写真もあった。
「この鏡は?」と僕が訊くと、
「鏡の間という、装束を整える場所です。ここに入った時から、能が始まります」
「演目は、月に関係するものがいいと思っています」と、僕が云った。
「面白い演目がございます」と、オオハシさんが云った。
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 京橋のせんべろ街にいることを忘れるような会話である。
 ヴィネリア・ジャンニも隠れ家のようだし。

 もうすぐ、8月だ。今年の夏は、忙しくなりそうだった。
 そして、何かが起こりそうだ・・・。
 せんべろ探検隊どこへ行く。
<記事 大阪せんべろ隊長 紙本櫻士@コピーライター>
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Vineria gianni(ヴィネリア・ジャンニ)
住所 大阪府大阪市都島区東野田町3−4−21
電話 06−6314−6633
交通 JR京橋駅北口を右に出てすぐ
営業 12時から18時(火曜日から金曜日)18時から24時
定休日 月曜日・第三日曜日
ふたりで二千円くらいでした。喫茶店みたいな使い方だからかも。
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撮影 田原慎一

京橋『牡丹江』(大阪)前世で会いましょう。

奇妙な出会い。IMG_1994

 ぼたんこう、と読めばいいのだろうか?
 僕が、京橋で入りそびれていた店のひとつである。場末のうらぶれた雰囲気が、どこかわざとのようで、いい味を出している。
 店に入ると、やはりうらぶれたサラリーマンがひとり、瓶ビールを飲んでいた。焦点の合わない目で、ぼんやりとグラスを眺めている。いい芝居をしてくれているのだ。

「紹興酒とチャーシューはある?」と僕が注文すると、
「シャーシューは、いま、ないよ」と、女性店員がぶっきらぼうに云った。
「蒸し鶏は?」
「それなら、ある」
「じゃぁ、それを」
 案外、旨い蒸し鶏が出てくるかもしれない。
 サラリーマンが、ビールをもう一本注文した。疲れているのか、酔っているのか、声に張りがなかった。
IMG_1998
 紹興酒が来たので、まずはひとくち。まぁ、それなりである。
 しばらくすると、若い女性客がひとり店に入ってきた。OLには見えない。同伴の待ち合わせをしているキャバ嬢風である。
 細い足首にチェーン、白いハイヒールに、フレアのミニスカートをはいていた。胸元の開いたTシャツから、ちらっとアルファベットのタトゥーが覗いている。綴りは分からない。
 カタギには見えなかった。
 蒸し鶏が来た。僕は紹興酒を飲み、蒸し鶏を食べた。小幸福である。
IMG_2002
 もう、20年以上前だけど、友人が亡くなり(自殺だった)、葬式に出た時のことだ。
 式は、群馬県の太田市で行われた。僕は、横浜から出席したのである。
 喪服を着た女性の中に、懐かしい人がいた。
 どこで会ったんだろう? と、チラチラと彼女を見た。ここで声をかけるわけにもいかず、僕は、式が終わると帰ることにした。

「どこかで、お会いしましたよね」と、声を掛けてきたのは彼女の方だった。
「僕もそう思うけど、思い出せないんだ」
「でも、絶対、会ってます」と、彼女は強い口調で云った。
 実際、どこかで会ってるのかもと、ふたりで話し合ってみても、群馬と横浜に接点はなかった。でも、どこか(お互い)懐かしいのである。
 うまく云えないけど・・・。
IMG_1999
 さて、牡丹江に座っている女性が、懐かしいのだった。
「どこかで会いましたか?」と、今度は僕から声をかけてみた。
「あたしもそう思っててん。会うてるよね」
「久しぶり?」
「そうや、久しぶりや。どうしてたん?」
 でも、彼女とは接点がなかった。前と同じである。
「前世ででも、会ったのかな」と、僕は冗談めかして云った。
「そうやろう」と、彼女は云った。顔がマジだった。

 前世とか、幽霊とか、信じるとかじゃなくて、そこにあるもののような気がしてならない。科学的な理屈で、説明できることなのかも知れないけど。
 不思議は、不思議として、大好き。そうじゃなきゃ、面白くないのだ。
<記事 大阪せんべろ隊長 紙本櫻士@コピーライター>
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牡丹江
住所 大阪府大阪市都島区東野田町3−4−6
電話 06−6352−0309
交通 京阪本線京橋駅から徒歩1分
   JR環状線京橋駅から徒歩1分
営業 11時から23時
定休日 無休
千円ちょっとでした。
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「ええ体してるやん。せんべろ隊に入らへんか?」
年齢・経験不問。お酒が飲めなくても安心して活動できます。
日本全国で巡礼する隊員たち。

大阪せんべろ隊長 紙本櫻士@コピーライター
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         かおりん@シャンボール
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      隊員 ひろみ@デザイナー
下町せんべろ隊長 ジュンイチ@八木商店
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会津せんべろ隊長 吉川@ジュニエコ100開催地だ!
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撮影 田原慎一

京橋『くれおーる』(大阪)たこ焼きで一杯。大阪だもの。

ジュニエコと月見の宴。IMG_1980

「客引きの女の子たちが、ぐいぐい網を張ってるね。この街は独特の雰囲気があるよ」と、会津から来た吉川くんが云った。

「会津では、ハシゴしないの?」
「二次会とかはあるけど、せんべろして次は、しないと思う。店もあまりないしね。だから、僕たちは腰を据えて食べて飲むんだ。クルマに乗って出かけるから、ふらっと飲みに行かないし、行けない」
 たこ焼きのいい匂いがした。
 『くれおーる』というたこ焼き屋からだった。僕たちは、その香ばしい誘いに抗えず、その店に吸い込まれていった。お腹が空いてただけだけど。

 座ると、早速、若い男の店員が注文を取りに来た。
 どうやら淡路島のタマネギを乗せたたこ焼きがオススメらしく、それを頼む。ビールに合いそうだしね。それと、8個入りのシンプルなたこ焼きも。
 で、乾杯!
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 実は、吉川くんは、全国を行脚していた。
 例えば、昨日は八尾、今夜は彦根。お次は七尾である。まぁ、寅さんのように行商をしているわけじゃなくて、
 ジュニアエコノミーカレッジという、子どもたちの商売体験プログラムを全国に広める活動をしているのだ。
 現在、ジュニエコは全国で29開催地あって、100開催地を目指しているらしい。代表は彼だ。
 もう、大変なんすから。僕がこうやったら、開催してください。というくらいの勢いでまわっている。
 タマネギ乗せ、たこ焼きがやってきた。まずは、ひとくち。
「甘い。果物みたいだ」と、吉川くんが云った。
 確かにまろやかなタマネギである。たこ焼きも、外はカリッとして、中はとろ〜りしている。
 クレープ屋みたいな名前なのに、なかなか分かってるぢゃないか『くれおーる』である。
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「『千人の月見の宴』をやりたいんだ」と、僕が云った。
「おや、突然だね。どこで?」
「枚方にある淀川河川公園で、今年の『中秋の名月』に日にね」
 今年の中秋の名月は、9月27日である。日曜日だ。
「かがり火を焚いて『薪能』を、千人で観る」と、僕が云った。
「そいつはいい。織田信長あたりが、やりそうなイベントだね」と、吉川くんが云った。
 たこ焼きが熱かったらしい。吉川くんは、あわててビールを飲んで、口の中で冷ましていた。
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「全国で、100開催地を目指すよ」と僕が云うと、
「どっかで聞いた話しだね」と、吉川くんが笑った。たーいへんだよ、とも。
 続きは次のせんべろ屋で、ということでお勘定である。
 ふたりで1400円くらいだったと思う。
「やった! これで2勝目だ。なんだか楽しくなってきちゃった」と、吉川くんが云った。千円以下だと、勝ちなのだった。

「さっきの店と合わせて、おつりが千円もある」と、僕が云った。
「貯金してる気分になってるね。次は、そのお金を足して豪遊しよう」
 そう云うと、吉川くんが残りのビールを飲み干した。
 千円足したら豪遊なのか? という問題はあるけど、せんべろ屋ではそんなものである。僕たちの、せんべろ探検は続くのだった。
<記事 大阪せんべろ隊長 紙本櫻士@コピーライター>
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くれおーる京橋本店
住所 大阪府大阪市都島区東野田町3丁目10−4
電話 06−6882−1819
交通 JR京橋駅から徒歩2分くらい
営業 11時から24時30分(平日・土)
   11時から24時(日・祝)
定休日 無休
千円でおつりでした。
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「ええ体してるやん。せんべろ隊に入らへんか?」
年齢・経験不問。お酒が飲めなくても安心して活動できます。
日本全国で巡礼する隊員たち。

大阪せんべろ隊長 紙本櫻士@コピーライター
      隊員 サナエ@婚活中 みーやん@ギタリスト エマ@野菜ソムリエ
         かおりん@シャンボール
東京せんべろ隊長 にしやん@上々颱風
      隊員 ひろみ@デザイナー
下町せんべろ隊長 ジュンイチ@八木商店
掛川せんべろ隊長 川人拓也@伝える人
会津せんべろ隊長 吉川@ジュニエコ100開催地だ!
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撮影 田原慎一

京橋『丸進(まるしん)』(大阪)井伊直弼って、いい人なの?

「会津には、立ち飲みがないんだよ」IMG_1959

 来阪した、会津せんべろ隊長の吉川くんが云った。
「一軒も?」
「分からないけど、見たことないなぁ」

 台風の大雨で、JR環状線が運休していた日のことである。
「現在、復旧の目処が立っていません」と、拡声器を持った駅員がアナウンスを繰り返している。
 京橋駅にいつもの混雑はなかった。どこかの地方都市の駅のように、閑散としている。非日常の風景に、行き交う人たちの心がざわついているように見えた。

 吉川くんと会うのは久しぶりだった。
 この後、彼は彦根に移動するのだけど、新幹線の時間まで「京橋でせんべろ探検を」という計画である。
 改札の前で待っていると、吉川くんが現れた。八尾のホテルから友だちにクルマで送ってもらったという。大きな旅行鞄をコロコロと引きずっていたけど、ラフな服装から旅慣れた感じを受けた。
「新大阪までたどり着けるのかな」と、吉川くんは云った。
 大阪の地理が分からないから、不安なのである。
「地下鉄もあるし、バスも出てるよ」と、僕が云った。
 雨も上がっていたし、せんべろ探検をしているうちに復旧するだろう。僕はそう思っていた。雲の切れ間から青空が見えているしね。
 北口を出ると、キャバクラ嬢たちがいつものように声を掛けてくる。僕たちは、ありがとう。またね。と手を振りながら、せんべろ屋が並ぶ街に向かった。
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「みんな立って飲んでるし、扉一枚だし、しかも開けっ放しだ」と、吉川くんがせんべろ街を見て不思議そうに云った。
「会津とは違う?」
「扉一枚だと、寒くて居られないよ。冬は、雪が沢山降るから。それに、会津は土地だって余ってるから、立って飲まなくていいんだと思う」
 僕たちは、京橋の立ち飲みストリートの奥にある『丸進』を目指していた。一軒目は、中島らもも、訪れたというせんべろ屋の聖地である。

 丸進に着くと、ほぼ、満員だったけど、なんとか潜り込むことができた。カウンターだけの店で、もちろん、みんな立って飲む。
 まずは、生ビールで再会に乾杯である。台風が去った午後は、蒸し暑くキリッと冷えたビールが旨いのだ。
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「彼は、会津から来たんだ」と、僕はおやじさんに云った。
「初めて来たことを教えてくれると、嬉しいねぇ」と、おやじさんが云った。
「初めてのお客さんに湯豆腐をサービスしてくれるんだ」と僕が云うと、
「それ、三月で終わっちゃったんや」と云いながら、おやじさんは湯豆腐をカウンター越しに渡してくれた。
「サービスや」と、おやじさんが云った。
 レンゲでスープを飲んでみると、酒飲みにやさしい味がした(昨夜も飲んでいたから特にね)。
 いつ来ても、酒飲みにあたたかい店なのである。
「会津のお客さんに、ドテはどうや」と、おやじさんが勧めてくれたので、どて焼きを注文する。
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「幕末に、桜田門外で殺されたひと誰だっけ?」と、吉川くんが云った。
「井伊直弼殺人事件のこと?」と、僕が云った。
「そう、それ。井伊直弼殺人事件!」と、吉川くんは笑いながらビールをひとくち飲んで云った。
「今から彦根に行くんだけど、彦根の人たちって井伊直弼を尊敬しているんだよ。僕たちは、吉田松陰を殺した悪人って習うじゃない」
 確かに、不平等条約を結んだとか、いいうわさは聞かない。
「確か、兄弟がいっぱいいて、十数年部屋住みで不遇だったみたいだよ」
「あんな顔して苦労人なんだ」と、吉川くんは云った。
 教科書にでてくる井伊直弼も、どこか悪人顔だったなぁ、と僕も思う。
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「これから彦根でその辺について、調査しようと思ってるんだ。実際に聞いてみないと分からないから」
 ビールを美味しそうに飲み干すと、吉川くんが云った。
「佐幕だった会津も苦労したものね」と、僕が云った。
 次の探検に出かけるため、僕たちは、さくっと、お勘定をすました。ふたりで1600円だった。丸進は、いつも安くて旨いのだった。
「千円で飲んで、おつりがあるんだ。まずは、一勝だね」
 丸進を出ると、吉川くんが云った。
 そう、まずは一勝である。僕たちの京橋せんべろ探検はつづく。
<記事 大阪せんべろ隊長 紙本櫻士@コピーライター>
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丸進(まるしん)
住所 大阪府大阪市都島区東野田町3−2−19
電話 06−6351−2154
交通 京橋駅から約270メートル
営業 11時から21時(月から土)11時から19時(日・祝)
定休日 水曜日
ひとり、千円でおつりでした。
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「ええ体してるやん。せんべろ隊に入らへんか?」
年齢・経験不問。お酒が飲めなくても安心して活動できます。
日本全国で巡礼する隊員たち。

大阪せんべろ隊長 紙本櫻士@コピーライター
      隊員 サナエ@婚活中 みーやん@ギタリスト エマ@野菜ソムリエ
         かおりん@シャンボール
東京せんべろ隊長 にしやん@上々颱風
      隊員 ひろみ@デザイナー
下町せんべろ隊長 ジュンイチ@八木商店
掛川せんべろ隊長 川人拓也@伝える人
会津せんべろ隊長 吉川@ジュニエコ100開催地だ!
浦和せんべろ隊長 かおりん@もつ命

※行け! って感じのせんべろモデルはmaiちゃんです。感謝!!!
撮影 田原慎一

京橋『でんいち』(大阪)例えば、宇宙人ジョーンズが調査に来そうな立ち飲み屋。

この惑星では、せんべろが流行っているらしい。IMG_1657

 立って一杯飲むのは、この惑星の娯楽のようだった。
 私は、大阪の立ち飲み屋で調査を試みた。
「いらっしゃい」
 案外愛想がいいオヤジだ。私は、壁に貼ってあるメニューを見て串揚げ2本と焼酎を注文した。

 店主が、油の中にポンポンと慣れた手つきで串ネタを放り込む。そして、私の目の前にある四角い容器のフタを取って、キャベツを盛った器を私の前に置いた。
 容器の中の黒い液体をつけてキャベツを食べるようだ。
 私が一口で食べると、オヤジが私の顔をマジマジと見た。
「ええ食べっぷりやなぁ。皿に盛ったキャベツ一口で食べた人、初めて見たわ」と、カウンターで飲んでいた女性も私を見て云った。スーツを着て黒いハイヒールを履いている。この女はひとりで立ち飲みに来ているようだ。
IMG_1659
「兄さん、見かけない顔やね」と、隣で飲んでいるサラリーマンも声をかけてきた。茶色い尖った革靴を履いた男だった。書類で膨らんだ茶色いカバンをカウンターに置いてビールを飲んでいる。仕事帰りに同僚と飲みに来ているのだろう。肉とイモを煮たモノを食べていた。
 どうやらこの惑星では、気軽に話しかけながら飲む習慣があるらしい。

「このプロジェクトは、僕らに任せてくれませんか。オオハシ課長」と、白シャツのボタンを大きく外した若い男が云った。
 首回りも顔も赤い。アルコールがこの男の体に影響を与えているのだろう。尖った靴は、この男の上司らしい。まだ、若い男は新米社員なのかもしれない。どこか頼りなさそうな感じを受けた。
「根回しからやらな、しんどいで」と、課長が若い男に云った。
「僕もイシダも精一杯やらせてもらいます。オオハシ課長、上につないでくれませんか」
「せやなぁ」と、オオハシ課長はビールを飲み干した。
 二人は延々と仕事の話しを続けている。若い男は、熱心にプロジェクトについて語っていた。おそらく立ち飲み屋は、この惑星の住民が集まる打ち合わせ場所なのだろう。
「私も肉じゃがちょうだい。ニンジンはどけといてや」と、スーツの女性が云った。そう云うと、スマホからメールの返信をしていた。この女も仕事をしているのかも知れなかった。
 この惑星の住民は忙しい。
IMG_1665
 店主が串揚げを私の前に置いた。
「ソースに一回つけて、ゆっくり食べたらええで」と、店主が云った。
 私は彼の云うとおり、ソースをつけて串揚げを一口食べてみた。

 この惑星の串揚げは、旨い。

<記事 大阪せんべろ隊長 紙本櫻士@コピーライター>
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でんいち
住所 大阪府大阪市都島区東野田町3−10−4
電話 06−6358−6869
交通 JR環状線京橋駅から170メートル
営業 11時から24時
定休日 不定休
千円くらいで飲めます。
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「ええ体してるやん。せんべろ隊に入らへんか?」
年齢・経験不問。お酒が飲めなくても安心して活動できます。
日本全国で巡礼する隊員たち。
大阪せんべろ隊長 紙本櫻士@コピーライター
      隊員 さなえ@婚活中
      隊員 みーやん@ギタリスト
      隊員 えま@野菜ソムリエ
東京せんべろ隊長 にしやん@上々颱風
      隊員 ひろみ@デザイナー
掛川せんべろ隊長 川人拓也@伝える人
会津せんべろ隊長 吉川@ジュニエコ100開催地だ!
浦和せんべろ隊長 かおりん@もつ命

※行け! って感じのせんべろモデルはmaiちゃんです。感謝!!!
撮影 田原慎一


枚方『金八っつぁん』(大阪)焼き鳥屋再襲撃、村上春樹より
天満『墨国 回転鶏料理』(大阪)墨国綺譚、永井荷風より

京橋『とよ』(大阪)坂本龍馬な旅人と飲む。

まぼろしの立ち飲み屋、とよ。IMG_1649

 夕方のせんべろ時、午後7時だというのに辺りはまだ明るかった。
 雨も上がり、雲の切れ間から青空がのぞいている。いいせんべろ屋はいないかえ、と僕は京橋を徘徊していた。
「どうですかぁ」と、キャバ嬢たちから声がかかる。
「今度ね」
「いってらっしゃーい」と、彼女たちは送り出してくれる。京橋はいい街なのだ。

 そうだ、丸進(まるしん)の湯豆腐でせんべろうか。と、僕は丸進に向かう。
 ピンクのはっぴを着た呼び込みから声がかかる。立ち飲みロードを抜けて丸進に着くとシャッターが閉まっていた。休みらしい。
 致し方なく、僕はせんべろ探検を続けることにした。
 狭い階段を上がり、左に折れると左手にお墓が並ぶ道に出た。草いきれの香と、虫の声が聴こえてくる。違う世界に迷い込んだようだった。
IMG_1655
 人だかりだ。
 以前通った時は何もなかった場所に、立ち飲み屋が出現していた。鉢巻きをした男が威勢よく叫んでいる。まるで、魚河岸である。
 僕は空いているステンレステーブルについた。
「麦のロック」と、ブルーのTシャツを着た女の子に注文する。背中に白抜きで『喜界島』と書いてあった。
「黒糖だけなんです」と女の子はすまなさそうに云った。
 じゃぁ、と黒糖ロックを頼む。でも、なぜ、黒糖だけなんだろう? 喜界島のTシャツに関係があるのだろうか? 
 店からバーナーでサカナをあぶる音が道に響いていた。ごうごうごう。僕はマグロとタイをと告げた。なにしろ魚河岸なのである。しばらくすると大盛りの刺身がやってきた。マグロの切り身は、頬張るくらいの大きさだ。まずは、ひとくち。旨いぢゃないか。ただ、千円でべろべろにはなれなさそうな値段だった。二千べろというところか。
IMG_1653
「ざまな(ひどい)風邪ひいて大変やった」と、僕のテーブルで飲んでいたスーツの男が云った。「おまんら元気やのう」とも。
 5人組である。大きな旅行鞄が5つ、道ばたに並べてあった。旅行者らしい。
「こっちの人は酒を味わって飲みゆう」と、スマホを眺めながら女の子が云った。
 二十代半ばくらいの娘だ。瓶ビールがテーブルに4本並んでいた。イクラとトロとウニが皿に盛られている。
「酒は、倒れるまで飲むもんやろ」と、眼鏡をかけた背の高い女の子が云った。
「そうなんですか?」と、つい僕は訊いてみた。実に興味深い。
「うちはそうや」と、眼鏡娘が云った。
「うちもや」と、スマホ娘が続いた。
「それは、体に悪いっちや」と、紺色のTシャツを着た若い男が云った。大学を卒業したばかりくらいの、今時の男子である。四万十から来たという。
「次は、この店がええがぞ」と、スーツ男がガイドブックを眺めながら云った。彼はずっと、ガイドブックを読み込んでいた。彼らもせんべろ探検隊なのである。たぶん。

 お国言葉に囲まれるのは、楽しい。
 幕末の坂本龍馬たちと飲んでる気分だった。彼らからすると大阪芸人たちに囲まれている気分なのかもしれないけど・・・。
 時々、僕の背中を車がゆっくりと通り過ぎていく。やはり道ばたに出現した店なのだなぁ、と黒糖ロックを飲みながら思う。
 遠くに、席が空くのを待つ行列が出来ていた。どうやら『とよ』は、人気店らしい。
 僕は、土佐人たちに別れを告げて、次のせんべろに向かった。
<記事 大阪せんべろ隊長 紙本櫻士@コピーライター>

とよ
住所 大阪府大阪市都島区東野田町3−2−26
電話 06−6882−5768
交通 JR環状線京橋駅より徒歩1分
営業 火・水・金(15時30分から21時)土(14時30分から20時)
定休日 月・木・日祝
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「ええ体してるやん。せんべろ隊に入らへんか?」
年齢経験不問。お酒が飲めなくても安心して活動できます。
日本全国で巡礼する隊員たち
大阪せんべろ隊長 紙本櫻士@コピーライター
      隊員 さなえ@婚活中
      隊員 みーやん@ギタリスト
      隊員 えま@野菜ソムリエ
東京せんべろ隊長 西やん@上々颱風
掛川せんべろ隊長 川人拓也@伝える人
会津せんべろ隊長 吉川@ジュニエコ100開催地だ!

浦和せんべろ隊長 かおりん@もつ命
※行け! って感じのせんべろモデルはmaiちゃんです。感謝!!!
撮影 田原慎一

京橋『岡室酒店直売所』(大阪)泣いたり、笑ったり。

仲良きことは、楽しきかな。岡室。IMG_1302

『岡室酒店直売所』である。
直売所ってなんだ? とか思いながら店に入ると、普通の立ち飲み屋だった。
道路まで人がはみ出してるから、人気店なのだと思う。
店内では、耳にボールペンを挟んだにーちゃんが「いらっしゃーい」とか「もうちょっと、詰めたってや」とか叫んでいる。

お笑いタレントが司会をするテレビ番組が流れていたけど、誰も見てやしない。
僕は、ハムカツとレモンチューハイをとりあえず注文してみた。
IMG_1308
隣で、元ヤン風女子ふたりが恋バナをしている。で、突然、片方がわーっと泣き出したから、大変である。少なくとも、僕は大変だと思った。けど、誰もさほど気にならないらしい。なるほど。客同士の会話も流しっぱなしのテレビ状態である。それはそれで、いいのだ。自由なのだ。

「まぁ、ねーちゃん飲みや」と、赤ら顔のおじさんが二人に話しかけた。
「わぁ、ありがとう」と、泣いていた娘が、笑いながらおじさんに手を振る。
で、おじさんと三人で乾杯である。
「かんぱーい!!!」
IMG_1307
乾杯の後、また、ハンカチで涙を拭きながら恋バナが続く・・・。実は、この娘は、泣き上戸なのか? そうなのか? 
おじさんは、もう、違う客と阪神タイガースの話しに余念が無い。監督なのか、という勢いである。
僕は、誰も見ていないテレビの司会者を眺めながらビールを頼んだ。カウンターでは、それぞれの話しで盛り上がってる。笑ったり泣いたり、みんな忙しいのだ。

ソースがかかった安っすいハムカツを食べながら飲むビールが、旨い。
普通の立ち飲み屋だと見くびって入ったが、案外、奥が深いのかもしれない。『岡室酒店直売所』。
大阪せんべろ隊長 紙本櫻士@コピーライター

岡室酒店直売所
住所 大阪府大阪市都島区東野田町3−2−13
電話 06−6358−6598
営業 9時から22時30分
定休日 水曜
喫煙 ええで

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「にいちゃん、ええ体してるな。せんべろ隊に入らへんか?」
【せんべろ探検隊員募集中】
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      隊員 さなえ@婚活中
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東京せんべろ隊長 西やん@元上々颱風ベーシスト
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撮影 田原慎一

京橋駅ホーム(大阪)京橋駅名物フランクフルトで、一杯。

京橋駅は立ち飲み屋である。IMG_1298

京都駅方面ホームの売店でおばちゃんから、フランクフルトと缶ビールを買う。
電車が来るまでホームで立ち飲みである。
フランクをかじると、ぱりっとした皮のなかに、ジュワッとソーセージが詰まっていて、実に旨い。ビールに合うのだ。できれば、生ビールも売って欲しい。
僕が乗るべき急行列車が、次々と発車するのを眺めながら、フランクをかじりながら、冷えたビールをぼんやりと飲んでいる。
40年前から、名物のフランクらしい。
なんとなく、僕もホームで食べるようになってしまった。癖になる味なのである。

辺りに、フランクを頬張りながらビールを飲んでいるサラリーマンが数人いた。女子高生たちもフランクフルトを食べている。OLもチューハイ飲みながら食べている。フランクなしで、ビールを飲んでいるじいさんもいる。
京橋駅は、立ち飲み屋なのか? という勢いである。
「これを食べないと、一日が終わらないよぉ」と、いった顔でみんな食べている。京橋駅にはフランクフルトが似合う。と、太宰治も言うだろう。
IMG_1297

せんべろ探検隊的に正しい飲み方なんじゃないか。などと、考えつつ。僕もビールを飲んでいた。フランクフルトを食べ終わると、ホームでビールを飲む怪しいオジサンになってしまうのぢゃないか。とも、心配になる。

京橋はそんな人であふれているから、これでいいのだ。
次の電車には、乗って帰りたい。乗れるのか?
大阪せんべろ隊長 紙本櫻士@コピーライター

京橋駅『セカンド・ポシェ』
京都方面ホームにある売店やで。

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「にいちゃん、ええ体してるな。せんべろ隊に入らへんか?」
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