せんべろ売りの少女。IMG_1354

「せんべろは、いりませんか?」
梅雨の合間の、とっぷりと陽が暮れた夜のことでした。
少女はひとりで黒板を持って呼び込みをしていました。
「せんべろは、いりませんか?」

赤いボードには『タイムサービス いまならナント刺身五種盛 100円』と、書かれています。
大きな立て看板には、生ビール、角ハイボール、レモンチューハイ190円と書かれています。
「イタリアンのせんべろです」
少女は、一生懸命、せんべろを売りました。
「せんべろは、いりませんか?」

寂しそうな少女に呼び込まれたら抗いようがない。僕は『エンラヴィータ』に吸い込まれていくのであった。
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「いらっしゃませー!!」と、さっきの女の子がカウンターに案内してくれた。
元気いっぱいである。あれ?
僕が赤ワインを注文すると
「うちのは表面張力ですよー」と、グラスぎりぎりまで注いでくれた。
なんだか嬉しい。
突き出しは大きな海老だ。で、まずはグラスに口をつけて一杯である。
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メニューに、ピザがオール500円とある。
これは、頼まざるを得ないだろう。
海老にかぶりつきながら、ピザが焼き上がるのを待つ。

目の前にある大きな石窯に、シェフがピザ生地を放り込む。炎が、あっという間にピザを包み込んだ。マッチの炎の何千倍、何万倍であろう。たぶん。
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500円のピザは、思ったよりしっかり、旨いのだ。
しばらく石窯の炎をつまみにワインを飲んでると、20人くらいの団体が入ってきた。女性が4,5人、後はスーツを着たサラリーマンだ。
たちまち、厨房も店員たちも大忙しになる。
「今日は、混んでる方?」と、さっきの女の子に訊いた。
「いつもは、こんなもんじゃないっすよ!」と、彼女は忙しそうに云った。

店に入る前に見た、寂しげな印象は、なんだったんだろう?
技なのか? 錯覚なのか? 僕がバカなのか?
石窯があったり、ワインが表面張力だったり、ピザがイケてたり、侮れないぞ『エンラヴィータ』。
<記事 大阪せんべろ隊長 紙本櫻士@コピーライター>

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炎LAVITA FORNO  石窯×魚×イタリアン
住所 大阪府大阪市北区天神橋5−2−5
電話 06−4801−8115
交通 JR大阪環状線天満橋駅より徒歩5分
営業 17時から翌1時(月から木)
   17時から翌2時(金)
   16時から翌2時(土・日・祝)
定休日 不定休
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大阪せんべろ隊長 紙本櫻士@コピーライター
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掛川せんべろ隊長 川人拓也@伝える人
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※行け! って感じのせんべろモデルはmaiちゃんです。感謝!!!
撮影 田原慎一